前頭4枚目宇良(25=木瀬)が、横綱日馬富士を破りうれしい初金星を挙げた。

 立ち合い頭で当たり横綱の右手を手繰り寄せると、そのまま土俵際で左に回りこみながらとったりを決めた。

 インタビュー室に戻った宇良は大粒の涙を流し「自分の相撲を取ろうと思った。力を出すのが精いっぱいでした。体が勝手に動いた。(勝った瞬間は)信じられなかった。(言葉が)出てこない。力を出し切れて良かった」。

 大きな1勝を積み上げ6勝3敗とした小兵の宇良は時折声を詰まらせ、目頭を右手でこすりながら涙をぬぐっていた。