東前頭1枚目玉鷲(32=片男波)が横綱稀勢の里から初白星を挙げた。横綱得意の左おっつけをしのぎ、強烈なのど輪を連発して押し出した。

 今年夏場所に不戦勝が1つあるが、対戦成績は0勝9敗だった。“10度目の正直”に「何度も危ない場面があったけど、最後の最後まで前に出てよかった」と笑顔を見せた。春場所以来4場所ぶりの顔合わせ。左おっつけをしのいだ場面は「左脇をしめていたのがよかった。おかげで右がうまく使えた」という。

 三役から平幕に落ちて迎えた場所。西前頭5枚目だった15年夏場所9日目に日馬富士を破って以来、2個目の金星となった。全然気づかなかったようで「そうか、そうですね。金星! やった! 1つ増えた! 金星。へへへ…」と最後は金星を連呼して、はしゃいでいた。