錣山親方(54=元関脇寺尾)、湊親方(49=元前頭湊富士)、立田川親方(36=元小結豊真将)の3人が時津風一門を離脱したことが21日、分かった。18日の一門会で表明して承認された。当面はどの一門にも入らず無所属となる。だが関係者によると、3人は昨年の前回の理事候補選挙まで、一門の枠を超えて貴乃花親方を支援していたという。離脱が承認された18日夜には、都内ホテルで行われた貴乃花一門総会に、3人のうち少なくとも錣山親方が参加していたとされる。

 2年に1度の理事候補選挙は、来年1月の初場所後に予定されている。20日で伊勢ケ浜親方が辞任したものの、前回選挙では全10人の一門ごとの内訳は、出羽海が4人、二所ノ関が2人で続き、残る4つの一門から1人ずつ選出された。貴乃花一門の親方衆に、今回の3人の票が加われば9~10票の理事当選ラインは十分クリアできる。ただし、理事会での発言力強化や理事長を狙うには、他の一門の理事から協力を得るか、貴乃花一門から複数の当選者を出すなど勢力を拡大する必要がある。3月の春場所後に行われる理事長選は、理事による互選で決まり、立候補者は投票できない。

 今回の3人は当初から選挙で協力していたとされるが、より結束力を固める意味でも、近い将来の貴乃花一門入りの可能性もある。