大相撲の東横綱鶴竜(32=井筒)が春場所(11日初日・エディオンアリーナ大阪)の出場を決断したことが8日、日本相撲協会関係者の話で分かった。

 右手の指を痛めており、出場が危ぶまれていた。

 両足親指に負傷を抱える西横綱白鵬(32=宮城野)は、取組編成会議の行われる9日朝に出場可否の判断を下すことが決まった。

 8日には東横綱稀勢の里関(31=田子ノ浦)の休場が決定。鶴竜関の出場決断により、3横綱時代の3人全員が初日から休場する昭和以降初の事態は回避された。

 白鵬は大阪市内で行われた宮城野部屋の激励会後に「1日考え、親方(師匠の宮城野親方=元幕内竹葉山)に報告する。明日(9日)親方が(報道陣に)報告します」と話した。

 大阪市東成区の時津風部屋に出稽古した鶴竜は、右手の指について「8割ぐらいにはなっている。もうちょっとぐっと握れる感じがほしい」と話していた。

 6場所連続休場となる稀勢の里関の師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は古傷の左胸のけがを休場の理由に挙げた。次に出場する場所に進退を懸けることを明言している稀勢の里関は、大阪市港区の田子ノ浦部屋での稽古に姿を現さなかった。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者、西十両12枚目の貴ノ岩関(28=貴乃花)の出場可否について、師匠の貴乃花親方(元横綱)は明言しなかった。貴ノ岩関は京都府宇治市の貴乃花部屋で申し合いなどの稽古を行った。

 初場所で初優勝した西関脇栃ノ心(30=春日野)は出場を明言。6日に左脚を痛めていた。