元横綱大鵬(故人)の孫で、東序二段11枚目の納谷(18=大嶽)が3連勝を飾った。西序二段8枚目の北勝誉(八角)を立ち合いから突き、押しで圧倒。押し出しで、3月の春場所の7戦全勝と合わせて、番付に載ってからの連勝を「10」に伸ばした。「立ち合いで1歩目の踏み込みも鋭く踏み込めた。よかった。(連勝は)あまり気にしていないけど、いっぱい連勝した方が気持ちいい。続けていきたい」と、笑顔で振り返った。

 前日4日目は勝ったものの不完全燃焼の思いが残ったといい、原因として取組までの時間の使い方だと分析した。「昨日はアップしすぎて疲れてしまった」と、前日の約40分の準備運動から時間の使い方なども学びながら修正し、20分程度に抑えた。

 この日は、審判部の一員として正面に座った、貴乃花親方(元横綱)の熱視線を浴びながらの相撲となった。同親方は取組中はもちろん、納谷が控えから土俵に上がるところから、じっと見つめていた。納谷も視線には気付いており「今までで一番緊張した。土俵に上がる時にチラッと見たら(貴乃花親方が)見ていた」と振り返った。

 貴乃花親方とは、これまでに何度か会ったこともあり「頑張れよ」と、声をかけてもらったこともある。「オーラというか、後ろから感じるものがある。(祖父の故大鵬さんと)同じような感じ」と、存在感の大きさを再認識。同親方の現役時代の取り口も見ており「引いているところを見たことがない。自分の形をもっている」と、尊敬の念を隠さず、祖父や貴乃花親方のような「オーラを出せる力士になりたいか」との質問には「はい」と即答した。「しっかりと集中できている」と話す納谷の勢いは、加速するばかりだ。