大相撲九州場所(11日初日、福岡国際センター)を2日後に控えた9日、大関栃ノ心(31=春日野)が同部屋で朝稽古後に食品メーカー「フジッコ」(本社神戸市)から化粧まわしを贈られた。フジッコは栃ノ心の故郷ジョージアがあるコーカサス地方で食べられているヨーグルトを「カスピ海ヨーグルト」として販売、栃ノ心もそれが好物という縁などから、今回の贈呈が実現した。

白鵬、鶴竜の2横綱が休場する場所で、栃ノ心の存在は大きさを増す。優勝争いはもちろん、年間最多勝争いでは51勝で並ぶ鶴竜が消え、後続1番手が御嶽海の46勝のため普通にやれば手にできる位置につけている。同社の福井正一社長(56)が「年間最多勝は間違いない。優勝争いで頑張ってください」と激励すると、栃ノ心は「そういうのはあまり気にせず、1日1番で頑張ります」と言いつつも、笑顔を浮かべた。

カスピ海ヨーグルトは、他のヨーグルトより粘りのある食感に特徴がある。「昔、おばあちゃんが作ってくれたのと似てるんですよ」という栃ノ心は1日に400ミリグラムパックを2つ平らげるとか。化粧まわしは終盤5日間の土俵入りでつける予定。「最後の大事な5日間だからね。“粘り”が大事なところ。いいんじゃないですか?」。この日の取組編成会議で初日に玉鷲、2日目に錦木との対戦が決まった。まずは序盤で白星を重ねるつもりだ。