大相撲の春場所千秋楽から一夜明けた25日、事実上の大関昇進を決めた関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が東大阪市内で会見に臨み、「場所の後半から自分と向き合う時間が長かった。いい経験ができた」と、15日間を取り終えた心境を語った。

平成最後となる大関誕生は27日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て正式に決定する。

明確な大関とりとして迎えた今場所は、千秋楽の栃ノ心戦で白星を2桁に乗せて昇進を決定的にさせた。

1月の初場所千秋楽で右足裏を痛め、場所前は「焦りはなかったけど、自分の瞬発力を100%に持っていくためにもしっかり基礎をつくることから始めた」と、足元を見つめて調整してきた。5日目を終えて3勝2敗。終盤の横綱、大関戦を前に黒星が重なったが「2敗になっていい意味で投げやりになることができた。前半で2敗したことが良かったかも分からない」と振り返った。幕内最年少の22歳だが、昇進のチャンスは「何度も巡ってこないから、何としてもモノにしたかった」と力を込めた。

新大関として迎える夏場所(5月12日初日、両国国技館)に向けて「もちろん全部勝つつもりでいる」と意気込んだ。