腰痛のため春巡業初日から休場していた大関高安(29=田子ノ浦)が、15日に東京・靖国神社で行われた奉納相撲から巡業に合流した。

腰の状態について「ぼちぼち良くなってきた。しっかり体を動かしながらケアができた」と、回復具合を説明。早ければ2日後の17日に東京・大田区で行われる巡業から、稽古に参加する可能性を示唆した。夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)まで残り約1カ月、巡業も後半戦に突入する中で「充実した巡業にできるように精いっぱい取り組みたい」と、意気込んだ。

中盤以降も優勝争いに参加した3月の春場所から3週間以上がたち「(先場所は)今までで1番いい内容だった」と、前向きに振り返った。「安定感のある相撲が取れた。基本的に前に出ていたし、感触も良かった。その相撲をもっと伸ばしていきたい」。

来場所に向けて、元横綱稀勢の里の荒磯親方(32)も稽古をつけてくれる。14日には「稽古していますよ。状態を上げています」と、仕上がりの良さを明かした兄弟子に対し「ありがたい」と高安。新元号「令和」として初めて迎える場所へ「稽古でしっかり体力をつけるしかない」と、悲願の初賜杯へ表情を引き締めた。