大相撲春巡業が28日、東京・町田市内で行われ、平幕碧山(32=春日野)が朝稽古の申し合いで竜電、友風らと計16番取って全勝した。200キロを超える体重を生かした、力強い突き押しで圧倒。巡業では連日土俵に上がり、精力的に稽古を行っている。巡業もこの日を含めて残り2日となり「体はすごく疲れている」と疲労を感じているが、「とにかく力を抜かないようにした」と、全力を尽くした。

東前頭7枚目として迎えた3月の春場所では、12勝3敗の好成績で自身3度目の敢闘賞も受賞した。気性の激しさを自覚するが、先場所は「あんまりカッとならなかった」と落ちついていた。「力むと力を100パーセント出せないから。気持ちをコントロールできたのが良かった」。夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の番付も大きく上昇する見込み。大関返り咲きへ夏場所で2ケタ白星を目指す、同部屋の栃ノ心(31)を手助けしたい。「オレが頑張らないとダメ。気持ちで負けないように、激しい稽古で」と、良き稽古相手になるつもりだ。