大相撲の横綱審議委員会(横審)の元委員長、守屋秀繁氏(千葉大名誉教授)が、新大関貴景勝(22=千賀ノ浦)の再出場に疑問符を投げかけた。

18日、東京・両国国技館で報道陣の取材に対応。右膝関節内側即副靱帯(じんたい)損傷で夏場所5日目から休場していた新大関が、8日目から再出場することを受け、整形外科を専門とする同氏は「ちょっと急ぎすぎ」と、安静を求めた。「実際に私が診たわけではないが」と前置きしつつ、高気圧酸素カプセルや注射などの治療を施し、痛みや腫れが収まったとの報道を見聞きした上で、個人的見解を述べた。「もし関節内にステロイドホルモンを入れているなら一時的な痛みは取れるけど、それは靱帯(じんたい)を弱くする。治療の鉄則としては良くない。半月板をけがして血を抜いた可能性もあるけど、『突然良くなった』ということは、その可能性もある。(普通は)絶対安静ですね」。高気圧酸素カプセルで回復を図っていることについては「悪いことではない」と話しながらも、「(回復は)促進するけど3、4日では無理」と首をかしげた。臆測も踏まえた意見も数多く含まれたが、結論として「3、4日で出るのは間違い」と断言した。