大相撲秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)で大関から関脇に陥落した貴景勝(23=千賀ノ浦)が29日、東京・台東区の部屋で2日続けて相撲を取る稽古を行った。

部屋の幕下力士2人と、前日28日より1番多く計14番取って全勝。この日は患部の右膝だけでなく、無傷の左膝周辺にもテーピングを施した。片足だけ動きが制限されることに違和感を覚えため、両足の感覚を同一にさせることが狙い。「自分にとって力が入りやすいように。いろいろ試している」と、試行錯誤の中でベストを見いだすつもりだ。

この日はかつての兄弟子で、昨年12月に引退した元前頭貴ノ岩が稽古の見学に訪れた。貴景勝は「お久しぶりです」と満面の笑みで迎え入れ、近況を報告し合うなどして談笑。場所前の緊張感が漂う中、つかの間の再会でリラックスした様子だった。