角界屈指のサッカー通として知られる大相撲の横綱鶴竜(34=井筒)が、歴史的対戦を翌日に控え胸を熱くした。9日、栃木・大田原市で行われた秋巡業に参加。日本とモンゴル戦の“初顔合わせ”に、モンゴル出身の鶴竜は「どれだけ通用するか楽しみ」と興味津々だった。

モンゴルでは年々サッカー熱が強まっているという。モンゴルの球技といえばバスケ。首都ウランバートル市内には公園など至る所にバスケットコートが設置されている。実際に鶴竜もバスケ少年だったが、近年は帰国するたびに増えるサッカーグラウンドの景色が印象に残っている。「最近はバスケよりもサッカーの方が競技人口が多いでしょ。(冬は極寒で)年中はできないけど。もともとみんな欧州のサッカーとか見るのが好きだからね」。

鶴竜、白鵬の両横綱を含め、秋巡業に参加しているモンゴル出身の関取7人は日本戦を「テレビで見る」と口をそろえた。角界では鶴竜、白鵬のモンゴル出身の2人が横綱として頂点に君臨するが、FIFAランクなどサッカー界での番付は大きく下回る。予想スコアは「良くて0対5」と鶴竜。「10点取られても不思議じゃない。日本からいい勉強をさせてもらってほしい」と、胸を借りることで今後の糧とすることを期待した。【佐藤礼征】

▽先月3日に日本国籍を取得したモンゴル出身の白鵬 ようやく対戦できるね。どんなプレーをするか楽しみだけど、私は日本人だから日本を応援するよ。