大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の初日まで1週間を切った4日、福岡県新宮町の出羽海部屋で同部屋所属の関脇御嶽海(26)と、出稽古に来た関脇栃ノ心(32=春日野)、小結朝乃山(25=高砂)、東前頭5枚目の碧山(33=春日野)、東十両2枚目の栃煌山(32=同)の4人を合わせた関取衆5人が、申し合い稽古で汗を流した。

新三役の朝乃山は2勝8敗の不本意な結果に「よえー(弱い)」の言葉を、自虐的な笑みを交えて発した。番付発表後は尾車部屋や時津風部屋と出稽古を繰り返し、ややお疲れの様子。同じ右四つで手本とする栃ノ心にも、1勝4敗と劣勢だった。ただ、その勝った一番を「(立ち合いで相手を)かまして勝てた、あの相撲を身につけたい」とプラスに考えた。「自分の相撲を取れなかった」と話す、この日の相撲内容の課題も、しっかり把握。「(立ち合いで)アゴが上がっている。自分より大きい人とやるときには先に(左)上手を取る、相手には上手を取らせないと駄目。もっと立ち合いで当たること、体を丸めてアゴを引いて、左上手を取ってから右は差すなら差す。中途半端ではモヤモヤしてしまうだけだから」と現状をみつめた。

今後も数日は出稽古し、初日までの調整を進める。三役の自覚も十分で「普段の言動にも気をつけて『看板力士が何やってんだ』と言われないようにしたい。SNSもあるし、この時代ですから。看板の役力士ですから」と口元を引き締めて話した。