大相撲の荒磯親方(33=元横綱稀勢の里)が7日、福岡・大野城市の田子ノ浦部屋で稽古を指導後「高校相撲稀勢の里ウィンターカップ」と題し、自身が大会長を務める第1回大会を、12月23日に東京・両国国技館で開催すると発表した。荒磯親方は「小中学生、大学生には国技館で行う大会があるけど、高校生にはなかった。今は高校から大相撲に入るのが主流。僕自身も小学4年生で初めて(国技館の本土俵に)相撲を取ってうれしかったし、前の日は眠れないぐらい興奮した。そういう経験を少しでも多くの人に味わってほしいから」と、立ち上げに至った理由を明かした。

大会は親善交流試合の位置づけで、団体戦と個人戦がトーナメント方式で実施される。「新人戦という位置づけ」と、出場資格は高校1、2年生。1チームは5人編成(先鋒、中堅、大将、交代、予備)で、個人戦は1チーム4人まで出場できる。50チーム、250人の参加を予定しており、参加無料(旅費、宿泊費は参加校負担)で今後、出場チーム、選手を募集する。荒磯親方は「1校から複数チームが出てもいいと思う」と話し、仮に相撲部のない学校から募集があった場合は「アマチュア相撲関係者もいるので、実行委員会の人と相談して決めます」と、主催者である「稀勢の里ウィンターカップ実行委員会」のメンバーと協議しながら決めるという。第1回大会だけに、どの程度の募集があるか不確定。現役時代に絶大な人気を誇った同親方初の冠大会だけに、募集が殺到することも考えられ、現状では明言を避ける事案もあった。

大会の趣旨について「立ち合いの重要性を高校生に知ってもらいたい。僕らでも呼吸を合わせて立つというのは難しい。1回『待った』してもいいので、しっかりとした立ち合いを身に付けてほしい。そうすることで、大相撲でも即戦力として活躍できるはず」と説明した。

大会の申し込み締め切りは今月15日必着で、参加希望者は「稀勢の里ウィンターカップ大会実行委員会事務局」 〒174・0051 東京都板橋区小豆沢3の3の2 IMSグループ 担当・前田(敬称略)まで。メール、ファクスでの申し込みは認められない。大会実行委員会事務局は電話03・3965・5971(IMSグループ代表)。