大関陥落後、序二段から10場所ぶりに十両に復帰した西十両13枚目の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、18年3月の春場所11日目以来、約1年10カ月(662日)ぶりに十両で白星を挙げた。小結経験のある東十両13枚目の千代鳳に、立ち合いで両脇を差されたが、まわしを取らせる前に抱え込んで前に出て、きめ出しで勝利した。「しっかりと脇を締めて、ちょっと極めるようにして一気に持って行けた」と振り返った。

18年5月の夏場所以来となる土俵入りも行った。多くの観客から声援を受け、元幕内上位同士による取組では観客を沸かせた。「いい相撲だったけど、ちょっと緊張した。久しぶりだったからね。でも声援が多くて気持ちよかった」と支度部屋でほおを緩ませた。十両復帰場所の初日で白星を挙げたが「まだ初日。始まったばかり」と、すぐに気を引き締めた。

この日のために紫色の締め込みを新調した。紫色にした意味は特にないというが「また新しく始まってますからね」と、第2の相撲人生に懸ける思いを込めたという。2日目に向けて「まだ始まったばかり。白星を重ねていきたい」と意気込んだ。