十両で唯一3敗の東十両6枚目琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)が、東十両13枚目千代の海を押し倒しで下し、12勝3敗で初の十両優勝を決めた。

立ち合いはかち上げ、終始圧力をかけ続けた。「(優勝を)めちゃくちゃ意識をしていたので、無我夢中でいった。ホッとした」と汗をぬぐった。

関取最年少のホープだが、各段優勝は初めてで「良かった。うれしい」と喜んだ。勝てば優勝が決まっていた14日目に黒星を喫し、千秋楽を迎えたこの日、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)からは「思い切っていくしかない」と言葉をかけられ、琴勝峰も「緊張するのはしょうがない」と開き直った。

東十両6枚目で12勝3敗の好成績。夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)の新入幕にも前進した。元横綱朝青龍のおい、十両豊昇龍や元横綱大鵬の孫、幕下納谷らと同学年で、190センチ、165キロと体格に恵まれる。“黄金世代”の先頭を走る20歳は「番付は大きく上がると思うので、地力で負けないように、満足しないようにしたい。足腰の強さをつけたい」と、さらなる成長を誓った。【佐藤礼征】