大相撲の横綱白鵬(35=宮城野)が23日、都内の部屋で、1年ぶりに綱打ちを行った。

東京場所前恒例の行事だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今年の初場所前の昨年12月に行ったのが最後となっていた。同じ伊勢ケ浜一門で他の部屋の力士や後援会関係者は呼ばず、部屋の力士らだけで行われた。

綱打ちを見守った白鵬は「麻もみから見て、初心に戻るというか、若手の力士たちが綱打ちする音を聞きたかった。そういったエネルギーを感じながら、この綱ひとつひとつに思いが込められているわけですから。それをまた腰に巻いて引き締めて、来年頑張るというね。数々の綱打ちをやってきたけど、今回あらためて、という感じで臨みました」と話した。

11月場所後には横綱審議委員会から「注意」の決議を下され、初場所(来年1月10日初日、東京・両国国技館)出場に注目が集まっている。この日は、新しい綱を締めて横綱土俵入りを確認。「大きくもなく、細くもなく、ちょうどいいという感じ。なかなか最初は難しかったけど、だいぶみんな慣れてきた。引き締めていよいよ場所だな、という気がする」と初場所を意識した。

3場所連続休場中ながらも、両国国技館の相撲教習所で行われた合同稽古に参加。大関貴景勝、大関朝乃山、小結高安、平幕の阿武咲と三番稽古をするなどして調整した。「まずはケガしない体作りをしながら走りたいと思うし、その走る中で結果を出していきたい。もちろん若手の壁になりつつ」と話した。