追手風部屋(埼玉・草加市)にとって初めての優勝力士が誕生した。

師匠の追手風親方(元前頭大翔山)は「(コロナ禍で)準備やパレードがないので実感が湧きませんね」と話す。98年秋場所後に日大の後輩でもある2人の弟子を連れて、友綱部屋から独立。99年初場所で部屋最初の関取となった元関脇の追風海らが届かなかった賜杯に、小結経験者の遠藤らよりも早く、大栄翔がたどり着いた。

埼玉県にある部屋(追手風、湊=川口市、入間川=さいたま市、二子山=所沢市)からも初の優勝力士輩出。「埼玉から最初に優勝力士を出したい」と意欲を示す親方もいた。19年には映画「翔んで埼玉」がブームを起こしたが、角界でも埼玉の存在感が高まりつつある。