大相撲春場所(14日初日、東京・両国国技館)が入幕4場所目となる西前頭8枚目翔猿(28=追手風)が8日、埼玉・草加市の部屋での稽古後、報道陣の電話取材に応じ、ビッグマウス? ぶりを発揮した。

6勝9敗で2場所連続の負け越しとなった1月の初場所の感想を求められると「楽に勝とうとしていたのが敗因ですね、すぐに引いたり相手をなめたり…。調子おろしまくりです。わざとじゃないんですけど、昔からなんですよ、人をなめる悪いクセが出るのは」と回答。相手によって油断が生まれていたことを明かした。

昨年秋場所では新入幕ながら千秋楽まで優勝争いに絡み、知名度を一気に高めた。きっぷのいい相撲と端正なマスクに加えて、素直なインタビュー対応や、土俵上で感情を前面に出す姿でも相撲ファンを引きつけた。同場所では自身より番付が上の相手との対戦がほとんど。「やっぱり、格上だと思いっきりいこうとなるんですけど、こういう言い方も悪いんですけど(相手を)なめていくと、こんくらいで勝てるから引いてやろうと余計なことばっかり考えて、いい相撲にならないですね」と反省。春場所では自身の姿勢を見直し「誰とやっても思い切りいく。そこが一つの目標でもある」と“改心”を誓った。

春場所では兄の西前頭15枚目英乃海(31=木瀬)が18年春場所以来3年ぶりの幕内復帰を果たし、史上9組目の兄弟幕内となった。「意外と少ない。すごいですね」と快挙に驚きつつ「あんまり気持ちは変わらずに、頑張れたらいいんじゃないですかね。兄弟で」と平常心を強調した。