進退を懸けて土俵に上がる横綱白鵬が、平幕の琴恵光を寄り切りで下して中日勝ち越しを決めた。立ち合いは右で張って左を差し、右上手を取って万全な体勢を作った。1度、土俵中央で組み止まったが、そこから一気に前に出て、勢いよく寄り切った。自身の記録を更新する、歴代最多の51度目の中日勝ち越しとなった。 綱とりに挑む大関照ノ富士は、平幕の翔猿をはたき込み下して、初日から無傷の8連勝で勝ち越しを決めた。立ち合いから左右に動く翔猿を、冷静に見極めた。2場所連続の中日勝ち越し。3場所連続優勝、そして悲願の綱とりへ1歩進んだ。 大関正代は、北勝富士をすくい投げで下して星を五分に戻した。腰痛で初日から休場し、3日目から途中出場した関脇高安も、御嶽海を寄り切りで下して星を五分に戻した。
8日目の取組模様を写真で振り返ります。
幕内
天空海(5勝3敗) | ○ | 叩き込み | ● | 徳勝龍(3勝5敗) |
千代丸(3勝5敗) | ● | 突き落とし | ○ | 剣翔(5勝3敗) |
石浦(5勝3敗) | ○ | 押し出し | ● | 宇良(4勝4敗) |
★宇良「我慢が足りなかったですね。(張られて)気持ちいいぐらい、バランス崩しましたね。(石浦は)やりにくい相手だが、参考にした。勉強になりますね、ホント」
栃ノ心(3勝5敗) | ○ | 下手投げ | ● | 大奄美(2勝6敗) |
魁聖(3勝5敗) | ● | 寄り切り | ○ | 一山本(6勝2敗) |
☆一山本「(魁聖とは)1回、十両で対戦してその時は(相手が)重たくてダメだったが、(今回は)1回横に動いてからと思っていた。左上手が取れて、ここが勝負と思った」
千代ノ皇(3勝5敗) | ○ | 上手投げ | ● | 琴ノ若(6勝2敗) |
玉鷲(6勝2敗) | ○ | 押し出し | ● | 千代の国(5勝3敗) |
輝(4勝4敗) | ● | 寄り切り | ○ | 志摩ノ海(5勝3敗) |
☆志摩ノ海「上手がほしかった。頭つけて出られたんでよかったんじゃないですか。向こうは突き押し相撲。突き押しに付き合ったら持っていかれるんで。(誕生日)素直に気持ちいいです。いい誕生日迎えられた」
妙義龍(1勝7敗) | ● | 寄り切り | ○ | 照強(3勝5敗) |
阿武咲(2勝6敗) | ● | 小手投げ | ○ | 英乃海(4勝4敗) |
☆英乃海「1回目、待ったになったのがよかった。最初の当たりは高かったんで。低くを意識していけたんで残せたと思う」
宝富士(5勝3敗) | ○ | 寄り切り | ● | 霧馬山(5勝3敗) |
隠岐の海(5勝3敗) | ○ | 上手投げ | ● | 千代翔馬(4勝4敗) |
碧山(4勝4敗) | ○ | 叩き込み | ● | 豊昇龍(5勝3敗) |
隆の勝(4勝4敗) | ○ | 寄り切り | ● | 千代大龍(2勝6敗) |
若隆景(3勝5敗) | ● | 叩き込み | ○ | 逸ノ城(5勝3敗) |
大栄翔(1勝7敗) | ● | 突き落とし | ○ | 明生(4勝4敗) |
高安(4勝2敗2休) | ○ | 寄り切り | ● | 御嶽海(5勝3敗) |
正代(4勝4敗) | ○ | 掬い投げ | ● | 北勝富士(4勝4敗) |
照ノ富士(8勝0敗) | ○ | 叩き込み | ● | 翔猿(3勝5敗) |
★翔猿「捕まらないようにいったが、強かったですね。(前日の横綱戦を)見たけど、全然攻められてなかった。今日は攻めていこうと思っていきました」
白鵬(8勝0敗) | ○ | 寄り切り | ● | 琴恵光(2勝6敗) |
★琴恵光「(初の横綱挑戦)今まで味わったことのない空間でしたね。緊張というか、いろんな思いがありました」