新横綱の照ノ富士(29=伊勢ケ浜)は西前頭2枚目霧馬山を下して、初日から無傷の5連勝を飾った。

1分を超える熱戦を制した。左四つで霧馬山に頭をつけられ、照ノ富士は半身の左下手。巻き替えからもろ差しを許したが、再度左をねじ込むと胸を合わせて寄り切った。

優位な体勢ではなくても、相手の出方を伺って冷静に対処した。「慌てずにやろうと思いました。自分から動ける体勢ではなかったので」。

新横綱場所の序盤5日間を終えた。三役以上では唯一の勝ちっ放し。死角の見当たらない新横綱は5日間を振り返り「落ち着いて取ることしか考えていない。1日一番集中してやっているだけです」と話した。

▽幕内後半戦の高田川審判長(元関脇安芸乃島) 宇良は今日はいい相撲だった。圧力負けしないように低く低く、そして柔らかい。持ち上げて力強く。盛り上げてくれた。横綱(照ノ富士)は自分の体勢になるまでじっくりと我慢した。石橋をたたいて渡るというか。霧馬山もいい形になったけど力及ばずという感じ。