大相撲九州場所(14日初日、福岡国際センター)で2場所連続の勝ち越しを目指す西前頭筆頭の若隆景(26=荒汐)が、三役復帰を誓った。

5日、都内の部屋での稽古後に報道陣の電話取材に応じ「また三役が見えてくる番付だと思うので、しっかり自分の相撲を取り切って勝ち越したい」と意気込んだ。新小結だった7月の名古屋場所では5勝止まりに終わったが、再出発の先場所は9勝をマークした。

福岡開催は19年以来だが、2年前の九州場所は消化不良に終わった。新入幕ながら初日から4連勝したものの、右足首を痛めて5日目から休場。「やっぱりそれもひとついい経験だったと思います」と振り返る。

悔しさを糧に、ここ2年間で3度の幕内での2桁白星、2度の技能賞獲得、さらに新三役を射止めるなど飛躍した。「少しずつ番付を上げるごとに、上位の力士に勝つというのは自分の中で自信につながります」。

181センチ、130キロと体は大きくないが、下からのおっつけを武器とした技能相撲で、目の肥えた相撲ファンも魅了。「やっぱり体が小さいので、勝つにはそういう相撲を取るしかないので。とにかく自分の下からの攻めを磨いていきたいと思います」と力を込めた。