日本相撲協会は28日、大相撲春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した

日本相撲協会が定めた新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反し、出場停止処分を受けた力士の番付はどうなったか-。

大関だった朝乃山(27=高砂)は6場所出場停止処分の起点が7月の名古屋場所。その名古屋場所は、かど番だったため秋場所は関脇、九州場所は平幕の西前頭10枚目に番付を落とし、初場所では17年秋場所から維持していた幕内の座からも陥落。1月の初場所は、4年半ぶりの十両となる東十両4枚目に番付を下げたが、ついに今場所、幕下に陥落(西幕下2枚目)し関取の座も失った。今場所も全休で全敗扱いとなるため、出場停止6場所の最後となる5月の夏場所では、幕下下位が濃厚。土俵復帰する7月の名古屋場所は、三段目からの出直しとなりそうだ。

残る2人は今場所、うれしい返り咲きを果たした。

一昨年の名古屋場所で違反が発覚し、同9月の秋場所から昨年1月の初場所まで3場所休場の阿炎(27=錣山)は、復帰した3月の春場所は西幕下56枚目まで番付を落としたが、2場所連続7戦全勝優勝を果たし、名古屋場所は東十両14枚目で関取復帰。11勝4敗の好成績で、秋場所は東十両5枚目まで番付を上げ、13勝2敗で十両優勝。再入幕を果たした九州場所の活躍は記憶に新しく、西前頭15枚目で14日目まで優勝の可能性を残すなど、12勝3敗の好成績を残した。西前頭6枚目で臨んだ先場所も、横綱照ノ富士から金星を奪い、千秋楽まで優勝争いを演じる活躍。2場所連続12勝の好成績で、20年初場所以来の返り三役を、新関脇昇進で果たした。“定位置”に戻った今場所の大暴れも楽しみだ。

昨年夏場所から3場所出場停止処分の竜電(31=高田川)は、その夏場所の東前頭14枚目から名古屋場所は東十両9枚目、秋場所は東幕下7枚目に陥落し、関取の座を失った。11月の九州場所から土俵復帰し、西幕下47枚目で7戦全勝優勝。初場所は東幕下5枚目に番付を上げ、ここでも6勝1敗の好成績を残し、関取復帰となる東十両13枚目で再十両を果たした。こちらも昨年5月の夏場所以来の再入幕、そして19年名古屋場所以来の返り三役を着実に目指す。