大相撲春場所(13日初日、エディオンアリーナ大阪)を新大関で迎える御嶽海(29=出羽海)は、コロナ感染を過剰に悲観しなかった。2日、都内の部屋での稽古後に報道陣の電話取材に応じた。初場所後の1月31日に新型コロナウイルス感染が判明。39度の発熱症状があり、1週間の入院生活も余儀なくされたが「特に不安はなかった。逆に場所後の1週間は(取材対応などで)バタバタしていたので、休みを味わえてなかった。プラスに捉えないといけない」と感染当時の心境を説明。持ち前のポジティブな性格が全面に出た。

入院中の食事は、3食ともに病院食。「病院の方が気を使って(食事の)量を増やしますか?」と気づかわれたが「大丈夫ですよ」と断ったという。「どのくらい痩せるのかなと思って」。初場所中に170キロ前後だった体重は、164キロまで減量。隔離明けに元々持っていたスパッツを履いて、下半身の張りが落ちたことを実感した。

それでも、不安はないという。「どうにかなります。どうにかさせます」。この日の稽古では相撲を取らなかったが、四股やすり足の基礎運動を入念に行い、若い衆を相手に立ち合いを確認。「土俵の周りで基礎運動をいつもより多めにやっています」。

初場所初日までには、大阪の後援者から新しい化粧まわしが贈られる予定。「喜んで、張り切って贈ってくれます」。周囲の期待、支えが大きな励みになっている。

初場所後には、1歳上の一般女性との結婚が明らかになった。家庭を持って自覚が出たかという質問には「自覚~? 皆さん結婚されている方で(結婚して)自覚持ちました?」と、まさかの“逆質問”で報道陣の笑いを誘った。「仕事で一生懸命ですよ。(夫人が)しっかりしているので、僕が大黒柱というより『仕事にだけ専念して』みたいな。記者の先輩方はどうですか? アドバイスお願いします!」と、明るい声で“リクエスト”した。