大相撲十両の熱海富士(19=伊勢ケ浜)が2日、電話取材に応じ、地元の静岡・熱海市に思いをはせた。故郷で大規模土石流が発生してからあすで1年を迎える。「まだ完全にとはいかないですけど、だんだん復興してきてうれしいです。自分も頑張らなければいけないなと気が引き締まります」と胸の内を語った。

「小さい頃から熱海で育っているんで、町の雰囲気や人の温かさを含めて好きですね」と地元愛を語る熱海富士。しこ名にも付いた地元への思いを尋ねると「熱海と付いているのは自分だけ。自分が熱海の代表として出ているので、下手な相撲は取っていられない」。十両2場所目で迎える名古屋場所(10日初日、ドルフィンズアリーナ)も期待を一心に背負って、土俵に立つ。

今場所の成績次第では、秋場所での入幕も見えてくる。「意識しすぎると硬くなっちゃうので、あまり入幕とか優勝とか意識せずに、一番、一番やって結果がつながればいいなと思っています」と話した。