初日まで1週間を切った大相撲名古屋場所(10日初日、ドルフィンズアリーナ)に、在位11場所目を4度目のかど番で迎える大関正代(30=時津風)が4日、愛知・犬山市内にある部屋での朝稽古後、報道陣の電話取材に応じた。

2日に犬山市に入り、前日3日から稽古を再開。この日は平幕の豊山と幕下以下の若い衆と9番取って8勝1敗(豊山とは4勝1敗)。「気温はそこまでではないけど、湿気が…。東京はカラッとしてたから、そのギャップが…」(正代)という特有の蒸し暑さとも闘いながら、6日後の初日を迎える。

かど番は意識せざるを得ない。自分に言い聞かせるように「守りに入らないように、思い切り。いろいろ(相手の出方を)警戒して中途半端な立ち合いになるより、一番一番、悔いを残さないように」と言い、相撲内容では「前に出ることを意識して、あまり(相手を)引き込まないように」。大関で4度の負け越しは、いずれも前半5日までに2敗以上を喫している。初日の入り方も大事だ。そこで苦汁をなめると尾を引く。「初日は場所の雰囲気に慣れていない状態で(さらに)よく合口の悪い力士と当たる。そこは初日に合わせて調整できたら」と、まずは初日に標準を合わせたいところだ。

体調管理も大事だ。名古屋場所に限らず「場所中はどうしても常に心が休まらない。食べても、どうしても5キロぐらいは体重が落ちてしまう」そうだ。そこに星が伸びなければ悪循環にはまってしまう。特有の暑さから「名古屋はどうしても疲れが出やすい。後半に疲れると(成績は)厳しくなると思う」と推測した上で、かど番脱出のイメージを思い描く。「後半まで(勝ち越しを)持ち越さないで前半で貯金(白星先行)したい。(勝ち越し決定を)元気なうちに」と素直な胸中を明かした。

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