大相撲の夏巡業が11日、茨城・古河市で行われ、茨城出身で平幕の高安(32=田子ノ浦)が初優勝への思いを強めた。

地元での巡業とだけあり、会場内に入ると多くのファンに囲まれ、写真撮影などのファンサービスに大忙し。土俵上では人一倍大きい拍手を受けながら、関取衆との申し合い稽古で汗をかいた。「地元での巡業でたくさんの声援をもらった。巡業はいいなと思った。本当にやりがいがありますね」と地元開催をありがたがった。

場所前に新型コロナウイルスに感染し、7月の名古屋場所は全休した。順調に調整していただけに休場を残念がったが「その分、体調はしっかりケアしていい方向にいっている」と秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)に向けての自信をのぞかせた。休場中は隔離期間をへて部屋で稽古をしつつ、毎日欠かさずに大相撲中継をチェック。「毎日勉強になりました」と休場期間を振り返った。

その名古屋場所では、平幕の逸ノ城が初優勝を果たした。「初優勝はすごい。感化されました。次は自分が、という気持ちでいきたいです」と自身の初優勝への思いが高まったという。この日、地元のファンから受けた声援を力に、休場明けの秋場所で初賜杯を狙う。