かど番の大関御嶽海(29=出羽海)が、西前頭5枚目の佐田の海(35=境川)に突き落としで敗れ、8敗目を喫した。負け越しが決まり、大関から陥落となった。在位4場所で大関から落ちるのは、昭和以降で6位タイの短さとなる。

御嶽海は7月の名古屋場所6日目(2勝4敗)に、部屋で新型コロナウイルスの陽性者が出た影響で、7日目から途中休場(自身もその後に感染が判明)。本来なら負け越しでの大関陥落となるが、新型コロナによる措置で番付が据え置かれた。

異例の2場所連続のかど番で迎えた今場所。「何があっても初日、2日目は白星」と抱負を語り、初日に翠富士、2日目に先場所優勝の逸ノ城を下して場所前の公言通りの形になった。ところが、3日目以降はわずか1勝と大失速。10日目には平幕の玉鷲(37=片男波)に負けて7敗目となり、後がなくなっていた。

69年名古屋場所から運用されている現行のかど番制度により、関脇として迎える11月の九州場所で10勝以上すれば大関に返り咲く。

<昭和以降の新大関最短陥落(☆は後に大関復帰)>

◆2場所(五ツ島(41春~41夏)、☆武双山(00夏~00名)、☆貴景勝(19夏~19名))

◆3場所(☆名寄岩(43春~44春)、☆三重ノ海(76初~76夏))

◆4場所(☆汐ノ海(47夏~48秋)、先代増位山(49春~50春)、御嶽海(22春~22秋))