大相撲の世界にいたからこそ出会えた人たちへ、感謝の思いを届ける。

元前頭豊響の山科親方(37)が19日、所属する東京・境川部屋で取材に応じた。来年1月29日に東京・両国国技館で開かれる自身の引退相撲について「来てくれたお客さんたちが喜んでもらって、思い出に残るようなものにしたい」と述べた。

断髪式の手配やチケットの販売など、1月の初場所(8日初日、両国国技館)後にある引退相撲に向けて着々と準備が進んでいる。故郷山口県をPRするアンテナショップを会場に設けるほか、当日券も販売して飛び入り参加も呼びかけるという。「お客さんがいっぱい入ってくれたら」と期待を込めた。

現役時代に支えてくれた故安倍晋三元首相も、同イベントに参加する予定だったという。山科親方は「後援会の名誉会長を務めていただいたのが奥様の昭恵さんでした。その縁で現役時には後援者と一緒に公邸でお食事を共にしたこともありました」と懐かしむ。続けて「大相撲に進んでいなかったら出会っていなかった方々とお会いできて、多くのサポートをしてもらいました。その感謝を込めて恩返しの場にしたい」と誓っていた。【平山連】