東三段目42枚目の漣(さざなみ、23=伊勢ノ海)が、七番相撲で豊翔を上手投げで下し全勝優勝を飾った。

厳しい攻めを土俵際でいなし、相手がバランスを崩したところを見逃さず逆転勝ちを収めた。「めちゃくちゃうれしいです。ヤバいですね」と感極まった。

場所前に時津風部屋に出稽古を訪れたことがいきた。新十両の時疾風の立ち合いを参考にして手ごたえをつかむと、順調に白星を積み重ねた。部屋頭の錦木から「優勝いける」とハッパを掛けられていたといい、日頃から稽古場で目をかけてくれる兄弟子に吉報を届けた。

岩手・奥州市生まれの23歳。実はエンゼルスの大谷翔平(28)と同じ市立水沢南中学出身で、5歳離れているため直接的な面識はない。

地元関係者から「野球は大谷、相撲は漣」と書かれた色紙をもらったこともあるほどなじみのある存在。二刀流で海を渡った大谷に刺激を受けながら、この優勝を追い風に番付を駆け上がる。