大相撲の関脇で大関昇進を確実にした霧馬山(27=陸奥)が夏場所千秋楽から一夜明けた29日、東京・両国国技館内で会見に臨んだ。

夏場所で11勝をあげた霧馬山は、三役で直近3場所合計を34勝とし、大関昇進の目安「33勝」をクリアした。31日に開かれる名古屋場所の番付編成会議と理事会をへて正式に決定。その後に伝達式が行われる。

目標を達成して晴れやかな表情の霧馬山は「早く始まって、早く終わりたい思いがあった。昨日終わって落ち着いた。いつも通りの場所と思うようにしたが、何か違うなと。緊張あってあまり眠れなかった」と15日間を振り返った。

前夜はモンゴルから来日した両親と顔を合わせ、祝福されたという。「2人ともすごく喜んでくれた。(入門して)つらかった時に支えてくれたのも家族」と感謝し、今週末にモンゴルへ4年ぶりに帰郷する予定を明かした。

元大関霧島の師匠、陸奥親方と同じ地位になる。前夜は「あまり話す時間はなかったが、『これからが大事。稽古していけ』と言われた。師匠に相撲を教えてもらって、ここまでこれたので」と話した。

伝達式での口上は「師匠に相談している。間違えたらいけないんでけっこう練習してます」と言うが、内容については「それはまだですね」と秘密にした。

「大関霧馬山」として新たなスタートを切る。「大関、横綱というのはものすごい高いところ。大きな山みたいに思う」。さらに先にある「頂点」を目指す戦いが始まる。