朝乃山(29=高砂)は大関経験者の意地で、単独トップの熱海富士を本割で4敗に引きずり降ろした。

右の相四つの相手に、右を差して圧力で寄り切った。熱海富士戦は前夜、スマートフォンで確認したといい「当たったからには思い切っていった」と、21歳の壁になることへの期待を自覚して土俵に立った。何よりも自身が勝ち、阿炎が敗れれば目標としていた来場所の三役返り咲きが濃厚だっただけに「負けられない気持ちだった。ただ阿炎関が勝ったので…」と、三役復帰は先送りの見通しに苦笑いしていた。