元AKB48でNMB48の市川美織(23)が、今春をもってのグループからの卒業を発表しました。「フレッシュレモンになりたいの~」のキャッチフレーズで知られ、グループ最小とも言われる小顔が特徴。ともすれば、王道アイドルから道を外れた「キワモノ」キャラとして見られてしまうこともあるかもしれません。ですが、実は周囲のメンバーも認めるほど、ど真ん中のアイドル道を突き進んだメンバーなのです。

 昨年末にAKB48を卒業した渡辺麻友(23)に、一目置くアイドルを聞いたことがあります。人並み外れたプロ意識の高さで王道アイドルとしてAKB48を引っ張り続けた渡辺が「みおりん(市川)ですね。あの人はすごい」と即答したのでした。市川はリハーサル中に全く手を抜かず、どんな立ち位置でも(たとえ最後列の端っこで踊るときも)常に全力を尽くし、細い手足をいっぱいに伸ばしてパフォーマンスするのだそうです。

 マイペースで独特なアイドル性でAKB48の中心メンバーだった島崎遥香(23)もそうでした。AKB48メンバーのアイドル性を辛口に採点していく中で、「一番はフレッシュレモン(市川)です。100点。大好き」と話したことがありました。市川は、グループ代表する先輩メンバーからも認められたアイドルだったのです。

 インターネット社会となり、誰でも簡単に撮った写真をSNSなどにアップできる「一億総パパラッチ」と言われる時代。芸能人にとっては、買い物1つするにも苦労の絶えない日々です。特に、外見に特徴のある市川は、プライベートなどあってないようなものかもしれません。それでも、10年3月にAKB48に加入して以来、8年間男性スキャンダルはゼロ。ファンのことを第一に考え、アイドル道を貫き通しました。

 1歩家から出れば、アイドルモードを切らしません。自らを「アイドル」たらしめるべく集中力は、なるほど他の著名メンバーからも一目置かれるわけです。「その分、自分の部屋はすごく汚いんですけど…。私生活はできるだけ、見せないようにしているんですが…この間番組でイジられちゃいました」と本人は苦笑いしますが、このギャップも魅力の1つなのでしょう。

 市川の卒業コンサートは、4月3日に大阪・オリックス劇場で、同16日には地元の埼玉・大宮ソニックシティで行われます。8年間走り続けたアイドルとして最後の姿を、注目したいと思います。