NMB48の岩田桃夏(17)が12日、大阪・NMB48劇場で卒業公演を行った。

3月5日の公演で、学業を優先するために卒業を発表。この日はチームM「誰かのために」公演に出演した。

ロビーには劇場に入れない多くのファンが集まった。自己紹介ではフレーズにちなんで、花がプリントされた桃色のバルーンが客席を埋め尽くした。

Wアンコールでは、自身のユニット曲「サササ サイコー!」を披露。「笑顔で歌える曲。最後は明るく楽しく終わりたい」と、ラストソングに選んだ楽曲を駆けつけた同期の5期生8人と熱唱。曲中ではメンバーに囲まれ涙もあふれたが、最後は笑顔で歌いきった。

花冠や卒業証書、色紙に金のネームプレートと記念品が送られた卒業セレモニー。岩田は「人生一度きりだったら、違うことをしてみたい」と、目指したアイドル人生を振り返った。

16年6月、5期生としてグループに加入。「ももるん」のニックネームで親しまれた。いろんなオーディションに落ち続け「『そろそろ最後にしようかな』なんて思って受けたNMB48のオーディションで、ガラッと人生が変わりました」。

当初は自分に自信が持てず「このままじゃ、ずっと下のまま。どうしていったらいいのか」と、悩む時期もあったという。それでも多くのファンに支えられ「みなさんのおかげで、私はここまで来れた」と感謝した。

17年11月に発売された17枚目のシングル「ワロタピーポー」で初選抜入りを果たし、今年2月に発売された20枚目のシングル「床の間正座娘」まで4作連続で選抜入りを果たした。そんな中での卒業の決断だった。

「本当に幸せな毎日だった」と、約3年を振り返り「この幸せな毎日を今、自分から手放そうとしているということがすごく不安で怖いです」。素直な気持ちも明かした。目に涙をためながら「でも、この卒業を私の人生において、成功にできるのは自分自身だけだと思う」。NMB48の活動では「逃げたらダメ」だということを一番学んだとも明かした。ダンスも歌も下手で、笑いも取れない自分から逃げず、朝昼晩と練習を重ねた。メンバーから「稽古場に住んでいるのでは」という声が出るほど、努力を惜しまなかった。「みなさんが励ましてくれたおかげで、ここまで逃げずにやってこれた」。浮かんだ涙も笑顔に変わり、しっかり前を向いた。

「これから進む道は、みなさんと会える訳じゃないし、今までのように何かあった時に助けてもらうことはできないけど、みなさんからもらったもの(声援)があれば、私は最強だと思う。1歩1歩、ゆっくりだと思うけど、ここからも私らしく、人生を歩んでいきたいなと思います」。最後のももるんスマイルを振りまき、新たな人生のスタートを切った。