アイドルグループSTU48のキャプテン今村美月(21)と石田みなみ(22)がダブル主演する映画「酒蔵のむすめ」(大橋孝史監督)の撮影がこのほど、京都・京丹後市に新たにオープンするグランピング施設で行われ、ウエディングシーンが公開された。

今作は、創業270年の老舗酒蔵を舞台にしたヒューマンラブストーリー。老舗酒蔵に生まれた1人娘の向井夏子の生涯を通して、酒蔵の現状とともに日本の文化でもある日本酒を守り抜こうとする姿を描く。

大橋監督は「コロナ禍で酒類を扱う居酒屋など飲食店は、かつて味わったことのない苦境に立たされています。それは酒蔵にも大きな影響を及ぼしています」とした上で「酒造りでは欠かせない酒蔵にスポットを当てながら、最終的には日本酒の魅力をアピールしていきたい」と意気込んだ。

夏子は、STU48の舞台公演「Selfish amity's」で選抜10人にも選ばれた今村が演じ、夏子の親友・秋江役には石田が起用された。制作関係者はキャスティングについて「若者からシニアまで、とにかく幅広い世代に対して日本酒の魅力をアピールできるアイドルとして起用した」と話した。

映画の最大の見どころとなっている夏子のウエディング・シーンの撮影が行われた。酒蔵を描きながらも「新しいライフスタイルを取り入れたいと思った。酒蔵を継ぐ若者の姿を描きたい」とする大橋監督の意見もあって、8月に本格的にオープンする日本最大級のグランピング施設「デュラクスアウトドアリゾート京丹後久美浜LABO」が選ばれた。

同施設の前田雄一社長も「グランピングの人気が上がっており、施設を利用した小規模な結婚式が若者の間では人気になっています。日本酒に合わせた料理も多く、映画を通してアフター・コロナの新しい結婚式をアピールしてもらいたい」と期待を寄せている。

映画初主演の今村は、大橋監督の熱心な演技指導を受けながらも「これまで舞台などの演技は経験があったのですが、映画の演技は、また違った感じだったので1つ1つが勉強になりました。それと映画の撮影を通して日本酒も学び、もうSNSで発信できるまでに成長しました」と自らの成長ぶりをアピール。石田も「STU48から今村さんとの出演ということもあって緊張も和らぎました。周りの人を見ながら自分なりに頑張って演技しましたが、思った以上に落ち着いで出来たと思います」と余裕をみせた。

また、新進女優で注目されている風谷南友(29)が出演するほか、主題歌は荒井麻珠(23)が歌う。

今作は、8月13~15日に東京・秋葉原で開催される「TOKYO SAKE FESTIVAL 2021」でプレミアム公開。以降は東京、大阪、名古屋、広島などで拡大公開していく予定だ。

さらに、映画と連動した形でスマートフォン向けのゲーム「萌酒ボックス」の制作も準備中だ。