AKB48小栗有以(20)が、テレビ東京ドラマ「AD・オグリの事件簿」(26日午後4時)で、グループ以外のドラマとしては初の単独主演を飾る。群馬県とのコラボドラマで草津温泉を舞台。「ほぐれるわぁ」の決めぜりふとともに初の入浴シーンあり、ミステリーありの作品で、おっとりマイペースなAD役を演じた。このほどインタビューに応じ、意気込みを語った。【聞き手=大友陽平】

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同局で放送中の冠番組「AKB48、最近聞いた?~一緒になんかやってみませんか?~」(火曜深夜1時35分)で群馬県とコラボしたことで実現した今回のドラマで、初の主演を務めることになった。アイドル番組のAD役で、草津温泉にロケハンに行くことから始まるストーリーだ。

「ロケハンに行くのですが、温泉を巡ったり、純粋に楽しんでしまう役柄です。実際の温泉や飲食店さんを紹介しているので、草津温泉のことも知れるというのも1つのポイントです! さらにドラマの中では事件も起きるので、一緒に謎を解きながら、楽しんでもらえるんじゃないかなと思います」

温泉の入浴シーンにも、初めて挑戦した。

「少しだけ抵抗はあったんですけど、(1月発売の)写真集でお風呂のカットもあったので…。温泉の良さがより伝わればと挑戦しました。以前、番組(前身の『乃木坂に、越されました~AKB48、色々あってテレ東からの大逆襲!~』)でスタッフさんにアピールする企画で『入浴シーンでも何でもします!』と言っていたこともあったので、まさかテレ東さんで実現するとは思わなかったですけど、有言実行できました(笑い)」

実は自身は大のお風呂好き。仕事終わりにスーパー銭湯に通ったり、まとまった休みがあると、家族で温泉旅行に行くという。

「今回も数種類の温泉、1日に2~3カ所入りました。『ほぐれるわぁ』という口癖のせりふがあって、毎回言っているんですけど、本当にほぐれてました!(笑い)。入るのも本番ギリギリでいいって言われていたんですけど、リハーサルから入って…。いや、お風呂に入って顔が赤くなる女の子ってかわいいなと思っているので、自然と顔が火照ったらいいなと思って。早めに入っていたんですけど…(笑い)。撮影もタイトでしたが、温泉でリラックスできたから、乗り切れました!」

グループ以外でのドラマ主演は初めて。同局「孤独のグルメ」やテレビ朝日系「家政夫のミタゾノ」などを手掛ける宝来忠昭氏が脚本や監督を務めた。

「すごい作品を作られている方とご一緒できるのもすごくうれしかったです。妥協せずに、全力を出し切ろう! って思って頑張りました。監督さんはせりふの言い回しなど、細かく教えてくださったり、フランクな方で話しやすかったです。一緒にドラマを作れている感じがして、短い期間でしたけど良かったなと思います」

最近では、テレビ朝日系「恋の無駄口」で初のヒロイン役。現在放送中のMBS「教祖のムスメ」や、TBS「パパとムスメの7日間」のドラマ作品をはじめ、7月からは舞台「オッドタクシー 金鋼石は傷つかない」(7月14~18日、東京・渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール)にも出演するなど、役者としての活動も本格化してきた。

「『恋に無駄口』で初めてグループ以外のドラマに出演して、同世代で活動している方から吸収するものが多かったんです。AKBとはまた違うものを目にして、耳にして感じられたので、すごく勉強になりました。『オッド-』もすごくアニメや映画で盛り上がっている作品なので、期待値、注目度も高いと思います。アイドル役なので、すごく共感できる部分とか、自分と重なる部分も多いので、生かしていけたらと思いますし、“グループの代表”という思いもあるので、しっかり努めていきたいなと思います」

「AD・オグリ-」での初主演もへて、さらにステップアップしていく。

「オグリはちょっとおちゃめで、かわいらしい部分もあって、でもミステリーの部分ではちょっと考えている感じとか、いろいろな表情が見られると思います。ファンの方にも、そんないろんな私を楽しんでいただけたらなと思います!」

「恋に無駄口」では初のキスシーンも話題になったが、今回の作品は…。

「あるのかな~、ないのかな~…。ないと思います!(笑い)」

 今回のドラマは群馬とのコラボ。草津温泉には、これまでもプライベートで1度訪れたことがあったという。「家族で来てすごく楽しかった思い出があるんですけど、今回のロケは町中を徒歩で移動しながらやっていたので、硫黄の香りもして『草津にいる~!』って感じがすごく良かったです! 湯畑もライトアップされたり、すごくきれいなんですよね!」。撮影で訪れた中華料理店「東華苑」もお気に入りで「ラーメンとギョーザと野菜炒めを食べたんですけど、本当においしかったんです! ギョーザ好きで…。カメラリハの時もずっと食べてました(笑い)」。

 同ドラマには、17期研究生の山崎空(18)も出演する。小栗は「初々しかったです! 宝来監督からの指導もたくさん受けていて、それを吸収して、ちゃんとカメラが回った時にスイッチが入って、目つきも変わってて、すごいなって。アドバイスとかもできたので、少しは先輩らしいこともできたとは思います」。

◆小栗有以(おぐり・ゆい)2001年(平13)12月26日、東京都生まれ。愛称「ゆいゆい」。14年にAKB48チーム8オーディションに合格し、東京都代表として加入。現在はチームB兼任。16年にシングル「ハイテンション」で初選抜入りし、18年には「Teacher Teacher」でセンター。選抜総選挙は第6回(14年)から外→外→外→51→25位。15年にTBS系「劇場霊からの招待状」でドラマデビューし、18年の「マジムリ学園」では主演。21年4月からフジテレビ系「めざましテレビ」でイマドキガール。ファッション誌「CanCam」で連載などモデルとしても活動。今年1月に初の写真集「君と出逢った日から」発売。