乃木坂46伊藤純奈(22)が、卒業前最後の舞台「ROSSO」(明日30日まで東京・TBS赤坂ACTシアターで上演、全公演生配信あり)に出演中です。2期生として14歳で加入してから8年。先輩に甘えてばかりいた末っ子キャラも、今では後輩から頼られる“アネゴ”になりました。

卒業前最後の舞台に臨んでいる伊藤純奈(撮影・鈴木正人)
卒業前最後の舞台に臨んでいる伊藤純奈(撮影・鈴木正人)

「ROSSO」は「赤」の意味で、赤にまつわるエピソードが凝縮されたようなエンターテインメント・ショーだ。伊藤は赤ずきんなどを演じるという。「周りはすごいミュージカル俳優さんばかり。でも、『なんであの人があんなことしてるの』と思うような演出もたくさんあります。毎日面白いです」と笑った。

「犬夜叉」「オリエンタル急行殺人事件」など幅広いジャンルの作品に出演してきた。「今回また全く違う初めての感じだから、新しくて楽しいです」と喜んだ。グループ屈指の舞台経験豊富なメンバーだ。「以前は後輩から舞台のことを聞かれても、『私よりもっと先輩の人に聞いたほうがいいよ』と言っていました。でも今は、胸を張ってアドバイスできています。技術的なこともしっかり伝えています」と明かした。

乃木坂46から卒業を発表している伊藤純奈(撮影・鈴木正人)
乃木坂46から卒業を発表している伊藤純奈(撮影・鈴木正人)

19年の乃木坂46版「美少女戦士セーラームーン」ではメインキャストの乃木坂46メンバー5人の中で最も先輩だった。「ほぼ初舞台の子も多かったから、全部一から教えました。あそこでそういう気持ちが芽生えましたね」と明かした。

「先輩がたくさんいた時は、甘えてばっかりでした。でも場数を踏んでいくうちに、言われたことをさっとできるようになっていくのを感じて。自分が度胸があるタイプなんだというのも、分かってきました」

今や、乃木坂46きってのあねご肌で親しまれている。昨年テレビ東京系「乃木坂工事中」で発表された「気前のいいメンバー」ランキングでは、最年長の新内眞衣(29)に続く2位にランクインした。「3期生が入ってきた時、最初はどう接していいか分からなかったんですけど、(大園)桃子とか、世話のやけそうな子には自分から行きやすかったです」と明かした。

卒業前最後の舞台「ROSSO」出演中の伊藤純奈(撮影・鈴木正人)
卒業前最後の舞台「ROSSO」出演中の伊藤純奈(撮影・鈴木正人)

後輩も増えた。「みんなすごいですよ。不安な点はないし、安心して乃木坂を任せられる。どの子がどうやって前に出たり、どう化けるんだろうって楽しみにしています」と笑った。印象的なメンバーの1人は4期生の松尾美佑(17)だという。「しゃべったことはないけど、女優にも向いている顔をしている気がします。背も高いし、私と同じくらい肝っ玉がすわってると思う」と期待を寄せた。

一方で、渡辺みり愛(21)も同時に卒業を発表しており、残る2期生は5人となる。「やっぱり後輩にしっかり言ってくれる先輩がいないとダメだと思うので、そこは2期生が責任持って教えてあげてほしいです。(北野)日奈子とかにはそう言ってあります」。同期に思いは託したという。

卒業後も引退はせず、芸能活動を続ける。「ファンの皆さんの前からは、いなくならないです! いろんなことにチャレンジしてみたいと思っています。『ROSSO』で乃木坂の伊藤純奈としての舞台は見納めになっちゃうので、最後に見てください!」と伝えた。確かな場数と持ち前の度胸は、ソロでも心の支えになりそうだ。【取材・構成=横山慧】

◆伊藤純奈(いとう・じゅんな)1998年(平10)11月30日、神奈川県生まれ。13年3月に乃木坂46の2期生オーディションに合格。18年の「七色いんこ」で舞台単独初主演。166センチ。血液型A。