特発性拡張型心筋症を患い、24日に71歳で亡くなった元フジテレビアナウンサー宮崎総子さんの通夜が27日、大阪府箕面市の箕面市立聖苑で行われた。姿を見せた義兄の俳優仲代達矢(82)は突然の訃報に「え…、すいません」と言葉にならない様子だった。

 喪主は、宮崎さんの実子で仲代の養女で女優の仲代奈緒(なかだい・なお=41)が務め、仲代は娘を支えるように隣に立った。奈緒によると、仲代は「まあ、寿命だからなあ」とつぶやき、棺に眠る宮崎さんを見つめていたという。

 親族によると、宮崎さんは昨年11月、東京で行われた仲代の舞台を観劇に行き、仲代とも面会。2人が直接会ったのは、それが最後だった。奈緒は「今思うと(仲代も)よかったし、私も母と旅行ができてよかった」と振り返った。

 奈緒によると、宮崎さんは昨年初め、心臓の治療のため入院していたが、投薬を嫌い退院。その後、かえって気力が充実したのか体調も回復し、2時間のウオーキングを趣味にしていた。「私、アスリートみたい(な体)よ」と自慢するほど元気だった。

 奈緒の主宰する朗読劇「大切な人」にも出演し、深夜まで打ち上げに参加するほどの体力もあったが、昨年12月18日に入院。以後は思うように体調が回復せず、宮崎さんも「ショックだったようです」と奈緒は振り返る。それでも、宮崎さんは回復を信じ、4、8月にも朗読劇への出演を計画していた。

 奈緒は「本人も亡くなるとは思っていなかったのではないか」と話しており、あまりに突然のできごとは、義兄の仲代にとっても衝撃だった。

 仲代の関係者は、言葉にならない本人に代わり「突然のことで、コメントができず、申しわけございません」と話していた。

 葬儀は28日午前11時、同所で行われる。