米俳優トム・クルーズ(53)の新作映画の撮影クルーらを乗せた小型機が11日にコロンビアで墜落し、撮影パイロットら2人が死亡した事故から一夜明けた12日、クルーズも事故のわずか10分前に同じ航路を飛んでいたことが明らかになった。

 クルーズを乗せたヘリコプターが、事故機よりも一足先にロケ地だったサンタフェデアンティオキアを出発し、メデジンの空港に向かったが、時間をすぎても撮影クルーの小型機が到着しないために管制官に通報をしたという。

 クルーズは事故に関して、コメントを出していない。事故原因は調査中だが、悪天候が原因だったとみられている。クルーズは先月から同地で、ダグ・リーマン監督がメガホンをとる「Mena(原題)」の撮影を行っていた。

 複数のメディアの報道によると、「パイレーツ・オブ・カリビアン」など多数の作品を手掛けてきた米国人の撮影パイロット、アラン・ピュアウィン氏とコロンビア人のカルロス・パール氏が死亡し、黒人パイロットのジミー・リー・ガーランド氏が重体で地元の病院で治療を受けている。3人のうちの誰が操縦桿を握っていたのかは調査中だが、いずれも熟練したパイロットだったという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)