ジャニーズの人気グループ「A.B.C-Z」が11日、東京2日間最終公演を東京・代々木第1体育館で行った。3枚目アルバム「ABC STAR LINE」を引っ提げての公演。総合演出も手掛けるメンバーの河合郁人(28)の発案でトランポリンを組み込んだ。リオデジャネイロ五輪体操男子日本代表の内村航平(27)が小学生時代、自宅のトランポリンで技を覚えたエピソードは有名。A.B.C-Zはアクロバットが得意なグループだけにリオ五輪に合わせる形で目玉演出として取り入れた。

 過去に体操選手を目指していた塚田僚一(29)は、ウォールトランポリンに挑戦した。高さ3メートル30の壁をトランポリンの反動で走りきる高難度な技だが、2日間で完成させた。この日は内村の個人総合金メダル獲得をテレビで生観戦後、会場入り。「内村選手は鉄棒の着地にこだわるところがすごい。尊敬してます」。内村の快挙に刺激を受け、予定になかったバック転を自己最多タイの30回連続で披露して周囲を慌てさせた。

 「ウォール-」は昼公演では失敗した。「団体金メダルを有言実行した内村選手のように僕も頑張ります」と気合を入れ直して臨んだ夜公演。1万3000人が見守る中、東京五輪の聖地で成功させた。「アイドルの公演だけど、チャレンジして盛り上がるスポーツって素晴らしい。一体感があるし、燃えます」。リオの興奮に触発された一夜となった。【近藤由美子】