多くの人に注目され、好かれることが大切なタレントにとって、イメージチェンジは大きな賭けだが、成功すれば、予想以上の結果がついてくることもある。

 アイドルグループ「欅坂(けやきざか)46」の渡辺理佐(18)が、ファッション誌「non・no」の専属モデルに起用されることになった。3月21日、都内で行われた創刊45周年記念イベントで発表された。欅坂46メンバーでは、初めてのファッション誌専属モデル誕生となった。

 身長は163センチで、小顔でスレンダーな体形。ショートカットがトレードマークで、イメージはクールビューティーといったところ。グループ内でも、特に女性人気が高いメンバーの1人だ。45周年記念イベントを撮影した本紙カメラマンも「手足が長いし、背も高い。他の専属モデルと比べても遜色なかったよ」と話していた。

 15年8月、グループに加入した時は、ロングヘアだった。既にファンの間で注目度が高かったセンター平手友梨奈(15)や、ポジションが前列だった今泉佑唯(18)渡辺梨加(21)らと比べると、どちらかというと目立たないタイプで、存在感も薄かった。ただ、あるスタッフは「実はメンバー随一の小顔で、モデル向き。化けるかもしれません」と話していた。

 するとデビュー前、髪をバッサリと約20センチ切った。聞けば、スタッフら周囲のアドバイスもあって決断したという。イメージは大きく変わった。まだロングヘアでグループ加入から3カ月後だった15年11月に行った初めてのイベント「お見立て会」では、握手会人気は10位だった。だが今は、握手会人気に加え、生写真の人気などの指標がトップクラスだという。渡辺理佐は今では折に触れ、「周りの方の意見を聞いて良かった」と話している。

 人気急上昇の要因として、競争が厳しい芸能界でもまれる中で、ルックスが磨かれていった部分もあるのかもしれないが、ショートカットにしたイメチェンが大きな部分を占めている可能性は高い気がする。

 アイドル界では、乃木坂46の白石麻衣(24)西野七瀬(22)らが女性誌の専属モデルを務め、同性の支持を得ているという流れが、1つのトレンドとなりつつある。欅坂46は、平手を中心としたデビュー曲「サイレントマジョリティー」などで披露したパフォーマンスに定評があるが、白石や西野に象徴されるように、モデル活動で女性ファンを新たに開拓していく存在の中心に、渡辺理佐が立つ日もそう遠くない気がする。