女性問題で経済産業政務官を辞任し、自民党を離党した中川俊直衆院議員(広島4区)の釈明に、31日に放送された各局情報番組のコメンテーターらからは厳しい声が噴出した。

 中川議員は29日、広島県東広島市で記者会見を開き、4月に一部週刊誌で報じられた重婚疑惑などについて釈明した。問題発覚後初めて会見を行ったことに「ソーシャルメディア全般を使っておわびをさせていただいた」などと語ったが、フジテレビ系「とくダネ!」の小倉智昭キャスターは「この3カ月間、SNSを駆使しておわびしてきましたとおっしゃってましたけど、SNSに縁のない方はおわびされてないということになっちゃいますね」と皮肉った。

 また、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」の宮根誠司キャスターも「中川議員のソーシャルメディア、見てない人の方が多いからね。ソーシャルメディアで発信して謝ったって言っても、この人が3カ月、行方をくらませてたとしか我々は思ってないからね」とチクリ。「国会議員の人たち、自民党を中心にいろいろありますけど国内外大変なんで仕事ちゃんとやってよ」と、相次ぐ議員の不祥事にあきれた。

 また、同番組コメンテーターの漫画家やくみつる氏は、中川議員が「生き恥をさらしても、どんなに多くの皆様におわびで頭を下げようとも、これからお許しがかなえば身を粉にして働いていきたい」などと述べ、議員辞職しない意向を示したことに、「生き恥をさらすというといかにも潔いように聞こえますけど、政治家ってべつに生き恥をさらしてやる商売じゃないですからね。自分を律するんであれば他の道を模索した方がいい。甘い汁を吸うために戻ってくるわけじゃないですか結局、特権階級であるわけで。それを生き恥とは言わない」と私見を述べた。

 元NHKアナウンサーで、TBS系「ビビット」レギュラーの堀尾正明氏は、中川議員の釈明コメントを「答弁が政治家として緩すぎる」と切り捨てた。