妊娠・出産で中断していたツアーを7日に再開した米歌手ジャネット・ジャクソン(51)が9日、ハリケーン「ハービー」で大きな被害を受けたテキサス州ヒューストンで公演を行い、ステージ上で泣き崩れる場面があった。

 今年1月に第1子を出産後にカタール出身の大富豪の夫と破局したジャクソンは、「What About」をパワフルに歌い終えた直後に声をつまらせ、時折うつむきながら涙を流して泣きだしたという。

 ファンからの大きな歓声を受けて最後は、「これが私なの」と絞り出すように語りかけた。涙の理由は不明だが、この曲は家庭内暴力(DV)をテーマにした曲で、50歳での出産、妊娠、そして離婚という辛い時期を乗り越えてステージに復帰したことで感傷的になったものと見られる。

 一時はヒューストン公演の中止もうわさされたが、「特別なことを計画している」と語り、予定よりも早くヒューストン入り。サプライズで避難所を訪れ、およそ1600人の被災者たちを勇気づけた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)