今年4月下旬に木登り中に落下し、肋骨(ろっこつ)や鎖骨などを骨折した間寛平(68)は、骨折後初のフルマラソンに臨み「去年よりギャグ、できへんかった…」と、練習不足を悔やんだ。

 2年連続でフルマラソン参戦の寛平は「あかん、体力落ちてた。74歳のおじいちゃんに抜かれたんがショックや」。昨年(4時間25分9秒)より5分以上遅れて、4時間30分49秒でのゴールとなった。

 骨折後、鎖骨にボルトが入ったままで「左手が上がらない」と言いつつ、すっと左手を真上に上げる新ギャグを編み出したが、実は「ホンマは無理してやってんねん」。この日、沿道の声援にこたえるべく、何度か左手を上げたものの「寒いし、5回ほどで、ほんまに上がらへんようになった」と明かした。

 昨年は沿道のファンにこたえて、カマキリなど「40回ほど、ギャグやった」そうだが、今年はその「5回」に終わり、サービス精神旺盛な寛平は、これも無念そうだった。

 複数箇所に及んだ肋骨骨折は、なかなか完全に骨がくっつかず「練習もあんまりできんかった」そうで、骨折後は、熊本でのチャリティーで、休憩をはさんでのべ12キロが最長ランだった。

 不安を抱えてのスタートで「例年より10キロ前の15キロほどでしんどくて、足が上がらんようになった」そうだが、ファンから「寛平コール」を浴びると「何よりもの力になって、寛平ちゃーん、言われたら、足が前へ出んねんな。ほんまに」と声援に感謝していた。