歌舞伎俳優松本幸四郎(45)が23日、歌舞伎座で、高麗屋3代の襲名披露興行「二月大歌舞伎」(1日初日、東京・歌舞伎座)の祝幕(いわいまく)のデザインを発表した。前衛芸術家の草間弥生氏(88)の絵画が用いられる。

 昨年制作された3枚の絵画が、1枚の幕にデザインされた。テーマは「愛を持って人生を語ろう」。祝幕では異例の、黒地に鮮烈な色彩。幸四郎はもともと草間氏の作品のファンで、昨年6月にアトリエを訪ねてデザインが決まった。草間氏が「どの作品でも」と言ってくれたそうで、昨年制作された作品を選んだ。幸四郎は「(代表される)かぼちゃもドットも大好きですが、すごく新しさを感じました。先生の作品をエネルギーにしたい」と話した。昼の部「一條大蔵譚」で一條大蔵卿を、夜の部「熊谷陣屋」で熊谷次郎直実をつとめる。