女優吉永小百合(72)、俳優堺雅人(44)が15日、大阪市内で映画「北の桜守」(滝田洋二郎監督、3月10日公開)の取材会に出席した。吉永にとっては120本目の出演作となり、北海道を舞台にした「北の零年」(05年)、「北のカナリアたち」(12)に続く「北の3部作」の最終章。吉永は「北海道オタクと言えるくらい北海道が大好きで、北の3部作になった。でも堺さんには嫌われていますね」と笑顔であいさつ。その理由として「堺さんの出身は宮崎、私は鹿児島。『なぜ北の3部作なのか』って言われました」とジョークで笑いを誘った。

 終戦直後、北海道に引き揚げ、貧しい中で息子を必死で守り育てた気丈な母を演じた吉永は「北海道の雄大な景色の中で演技をしていると、グレードアップするような感覚があった。とてもいい思い出になりました」と振り返った。

 息子役の堺は吉永との共演に「日本人は吉永小百合さんが大好きです」と話し、吉永を桜に例えて「桜の花びらに包まれるような、やさしく包んでいただいているような、そんな撮影の日々でした」と語った。

 吉永との悲願の初タッグに取材会に出席した滝田監督は「やっとです。ずっと撮りたくてもチャンスがなかった。映画人にとっては特別な方です。いろいろチャレンジさせていただいた」と笑顔で話した。