是枝裕和監督(55)の「三度目の殺人」が最優秀作品賞、最優秀監督賞、役所広司(62)の最優秀助演男優賞、広瀬すず(19)の最優秀助演女優賞など最多6冠を獲得した。

 是枝監督は「まだまだ映画は分からない。これを糧にもう1歩進みたい」と謙虚に喜んだ。既に16年に「海街diary」で最優秀作品、同監督賞を受賞しているが、式終了後の取材まで「居心地が悪いです。ここにいていいのか探り探りです」と驚きっぱなしだった。

 主演の福山雅治(49)の力は大きかった。是枝監督は「福山さんが、僕が悩んで先が見えなくなった時も『大丈夫、そういう時が一番良いものができます』と僕を信頼してくれた。感謝しています。彼の元に届けたい」。17年を代表する作品となったが、広瀬は「おなか痛いです」。役所は「うれしいです」と喜んだ。是枝監督は最優秀脚本賞、同編集賞も受賞した。