2016年に美容クリニックで治療をしたように装い診療報酬をだまし取ったとして詐欺罪に問われ、懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を受けた脇坂英理子氏(39)が、フジテレビ系で17日に放送の「直撃! シンソウ坂上」(午後9時)で事件後、テレビに初出演する。

 脇坂氏は東京女子医大を卒業し、03年に医師免許を取得。同大病院麻酔科で心臓手術などに携わった後、自身が院長を務めるクリニックで内科などを扱ったが14年に閉院。バラエティー番組などにも多数出演し、ホスト遊びなど派手な暮らしぶりなどで注目を集めた人気タレント女医だったが、16年3月9日に、暴力団組長らによる診療報酬不正受給事件で、美容クリニックでも診療報酬をだまし取っていたとして、警視庁組織犯罪対策4課に詐欺の疑いで逮捕。同年7月に有罪判決を受け、同年9月には厚生労働省から医業停止3年の行政処分を受けた。現在は医療、健康、美容などのライターとして活動し、美容を紹介するサイトを立ち上げ、ツイッターなどで発信も行っている。

 脇坂氏はスタジオで、MCの坂上忍(50)と対談した。その中で、最初は自分がやった行為が診療報酬の不正請求と気づいていなかったと主張。「だまされたっていうふうにも感じましたし、これはエラいことだと思いました」、「最初は、それが不正のアイデアとは分からなくて」などと語った。その一方で「クリニックの経営を何とかしてでも、悪いことをしてでも立ちゆかせなきゃいけないんだ」、「不正に得たお金が税金だということも認識はあります」とも語った。

 それに対し、坂上から「そうしたら、だまされたという言葉というのは、おかしな話だよね」と突っ込まれると、脇坂氏は「そうです」と認めた。さらに「バレるよ、ウソは」、「あんた、ムチャクチャなんだよ、やっていることが」と批判されると、脇坂氏は「でも人権はありますよね」、「じゃあ、黒髪にして殊勝にしていたら、それが本当に反省しているのか」と反論した。

 それには、坂上も「その年齢での間違いは、きついよ」あきれ気味に言い放ち、ゲストのエッセイスト安藤和津氏も「おばさん、怒るよ、本当に」と脇坂氏に怒りを投げかけた。

 番組では、執行猶予中の脇坂氏を独自取材し、不正請求を持ちかけたのは誰か、なぜ不正請求に手を染め、罪を重ねてしまったのかなど、ドキュメンタリー映像とともに事件の裏側に迫る。