世界3大映画祭の1つ、第71回カンヌ映画祭(フランス)コンペティション部門で最高賞パルムドールを受賞した、是枝裕和監督(56)の「万引き家族」大ヒット御礼舞台あいさつが14日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。

 今月2、3日の先行公開と、8日の初日から12日までの累計興行収入が10億5290万9800円と7日間で10億円の大台を突破し、観客動員は14日現在、100万人を突破した。この日の舞台あいさつは、その大ヒットを受けて行われた。

 主演のリリー・フランキー(54)は「今年1月まで撮影していた時には、こんな壇上に立てるのが、意外。本当に大ヒットしている、大ヒットイベントに参加したことがない。監督がパルムドールをいただくことは全然、意外じゃなかったんですけど、大ヒットの方が意外だな。こっちが1番、想像できなかった」と笑いながら語った。

 是枝監督は「作っている時は、リリーさんと『小さく産んで、長く細く見てもらえるものになるといいですね』という話を、ずっとしていたのですが…こんなに突然、大きく成長してしまうと思っていなかったので、うれしいやら戸惑うやら不思議な気持ち」と笑みを浮かべた。

 またパルムドール受賞を実感した出来事について聞かれ「結構、タクシーに乗ると声をかけられるのが…この間、3回、声をかけられた。こういうことなんだと」と語った。【村上幸将】