MBSの新人アナは囲碁ガールと、野球少年-。

 MBSに今春入社した辻沙穂里(つじ・さおり=24)、三ツ広政輝(22)の両アナウンサーが26日、大阪市北区の同局で、関西午後の名物番組「ちちんぷいぷい」の特別版に生出演し、デビューした。

 辻アナは6歳から囲碁を始め、高校時代には「全国高校囲碁選手権」で優勝。「これまでに解いた詰碁は3万題を超える」といい、もともとは女流棋士を目指していた。

 ただ「6歳から囲碁ばかりをやっていて、私の人生は囲碁一色で大丈夫なのか」と不安になり、いったん囲碁から離れていたそうで、高校時代に囲碁へ“復帰”。そこでチャンピオンに輝いたことから「もう囲碁はやりきった」と、アナウンサーへ志望を変えた。

 慶大時代には、BSフジの学生キャスターを務め、ますますアナウンサーへのあこがれを強め、今春、晴れてその座をゲット。大阪で暮らし始めた。

 「あんたと言われてびっくり」し「近い関西人の距離感」に戸惑いつつも、4カ月の研修を終え、数日前、日本一長いことで知られる大阪の天神橋筋商店街ロケで、初仕事に臨んだ。

 「最初はまったく足を止めてもらえず、10人に声をかけても9人ダメな感じで…。先輩からは『大阪の人は声をかけたらすぐ止まってくれる』と言われていたのに、なんで? どうしようって思いました」

 それでもめげずにチャレンジし、なんとか無事にロケを終了。少年に関西になじむ方法を“取材”し「串カツ食べたら?」とアドバイスも受けた。

 一方の三ツ広アナも、大阪を代表する千林商店街へロケに行き、女性店主に声をかけると「あんた、誰や?」と先制パンチ。まず名乗ることから始めるよう“ダメ出し”を受けるなど、大阪の洗礼を浴びた。

 三ツ広アナは学生時代から野球を続け、明大軟式野球部では4年秋にキャプテンも務めた。「野球が好きなので、(関西特有の)バラエティーも、野球などスポーツ中継もできるアナウンサーになりたい」と話していた。